クッション材の「層」がつくる、座り心地

ソファやチェアを探すとき、Web上でデザインやサイズは想像できても、肝心の座り心地が確かめられないのは、もどかしいところです。
「実際に座ってから決めたいけれど、長崎のショールームまで行けない」という方に向けて、ASHIMONO・AJIMの「長時間でも疲れない座り心地」の理由を、長崎の工場からご紹介します。
クッション材「ウレタン」の役割

はじめに、設計から製造までを一貫して担う、専務取締役の川端昭登さんに話を聞きました。
ーー「長時間座っても疲れない」という座り心地は、具体的にどのような工夫から生まれているのでしょうか?
川端さん「スプリングの有無や、座面と背面のサイズ・角度など、座り心地を決める要素はたくさんあるのですが、直接的なカギとなるのが、クッション材の『ウレタン』の層です。
土台の上にウレタンを重ねることで、底つき感を防いで、心地よい柔らかさを生み出しています。体重をしっかり受け止めながら、安定した姿勢を保つ役割を果たしているんです。
ウレタンと言っても、その種類や厚みはいろいろあります。厚みの異なるウレタンを用意しておいて、2層から3層ほどに重ね、ソファやチェアの種類に合わせて使い分けながら、理想の座り心地を実現しています」。
なぜクッションを何層にも重ねるの?
ーー ウレタンを何層も重ねるのは、なぜでしょうか? 1種類だけでは作れないのですか?


川端さん「1種類だけで作るケースは、ほぼありません。必ず性質の異なるウレタンを重ね合わせています。1種類だけだと、柔らかすぎて身体が沈み込みすぎるか、逆に硬すぎて腰が痛くなってしまうんです。実は、その重ね方にも順番があって、基本的には次のように重ねています」。
下層(土台):チップウレタン
ウレタンを圧縮して固めた、密度の高い丈夫な素材。クッションの一番下で、体重を支えるしっかりとした土台になります。
上層(肌当たり):ウレタンフォーム
一般的なスポンジ状の素材。柔らかいものから反発力の高いものまであり、張り地のすぐ下に使うことで、座ったときの心地よさを生み出します。
「さらに包み込むような座り心地を目指すときには、表面に綿やフェザーを用います。
もしこの順番を逆にしてしまうと、座り心地は一気に悪くなってしまうんです。
そして、このクッション材の層を受け止める、土台も重要になってきます。 下にあるスプリングや木フレームが、クッション材と共にしっかり衝撃を逃がしてくれるからこそ、体圧がうまく分散され、長時間座っても身体への負担が少なくなるんです」
こうして導き出された設計をもとに、現場ではどのように組み上げられているのでしょうか。
ウレタンの張り合わせを担当する職人、溝口さんにお話を聞きました。
ミリ単位の加工が、座り心地を長持ちさせる

ーー 現場ではどのようにしてクッションの形に仕上げていくのでしょうか?
溝口さん「組み上がった木フレームに、土台のチップウレタンを張るのですが、商品によって、この土台の形も異なります。
例えば、今製作しているこのソファは、中央部分にあらかじめわずかな山、ふくらみがつくように、数枚のチップウレタンを重ね、張り合わせています。最も荷重がかかる中央部分を盛り上げておくことで、形が崩れにくく、いい座り心地を長く維持できるようにしているんです。
この土台の上に、柔らかめのウレタンフォームを巻き込むように重ねて、手でぎゅっと押し込みながら固定していきます」。
ーー 張り合わせる工程にも、職人ならではの工夫があるのでしょうか?
溝口さん「ウレタン同士を張り合わせる接着剤の量も重要です。薄すぎれば、使ううちにはがれてへたりの原因になりますし、逆に接着剤が多すぎると、乾いたときにウレタンの表面が硬くなって、せっかくの柔らかさが失われてしまいます。
ウレタンの素材や組み合わせに応じて、接着剤は適量を均一に塗布し、手早く張り合わせて形を作るようにしていますね。」
プロが選ぶ、「層」にこだわった座り心地

これまで見てきた「層」の重ね方は、最終的には職人の感覚によって微調整されています。
川端さんも溝口さんも、試作の際は実際に何度も座り、長年の経験とお尻の感覚を頼りに「硬さと沈み込みのベストバランス」を検証するそうです。
溝口さん「休日に外食に行ったときにも、無意識に『あ、このソファはこういうウレタンの重ね方をしてるな』とか、中身の構造を考えちゃうんですよね」。川端さんも「同じ。職業病だね」と言って笑います。
最後に、中身の構造まで知り尽くす職人たちに、それぞれの「お気に入り商品」を聞いてみました。どちらも表面にフェザーを仕込んだ、リラックスできるソファを選択。ぜひ参考にしてみてください。
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さいごに
今回は、AJIMの「長時間でも疲れない座り心地」の理由を、長崎の工場からご紹介しました。ほかにもさまざまなソファやチェアをご用意していますので、ぜひオンラインショップでご覧ください。
↓また、木フレームを含めた「見えない中身の構造」をより詳しく知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。
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